新選組!


私の心の最終回は来週です。とかね。


山南敬助というひとが総長として新選組という
組織の中に如何なる存在として在ったのか、と
いう点で考えるとあんまり描写がないまま
終わりそうなんですが、山南敬助というひとが
人としてどう在りたいと思っていたか、どう
在るべきだと思っていたのかに関してはこれまでの
お話のなかでたくさん、たくさん描かれていましたので、
尚更来週が辛いです。
前にも書きましたが、三谷さんの脚本は何処までも
内側から描かれていると思うので、新選組という組織の
仕組みというか、京都の町にどのように在るのかと
いう辺りは分かりにくいです。
毎回のように屯所となっている八木邸の庭で隊士たちが
訓練をしているところと、局長をはじめとする新選組
上部のひとたちが一室にこもって話し合いをしている
ところが映っていますが、それすらも同じ組織内での
出来事とは感じにくいです。
多分、それは意図されたものなのでしょうが。
その代わり、というかその割に隊士それぞれの人間性
含めた存在感は大変肉厚に描かれているので、今そこに
存在する彼らというのはとても物語とは思えない
血の通った人間としてそこに生きています。


進むべき道を誤っているという言葉は、そのときには
誰にも本当のことは分からないのです。
そもそも本当とはどういうことなのか。
大切な人が少しずつ離れていく、死んでいく、それでも
進まざるを得ないのはどういうことなのか。
そもそも進むとは何処に向かって進むのか。
私にもだんだん分からなくなってきました。