NIN×NIN忍者ハットリくんザ・ムービー
- ……何ともそそらないタイトルです。
- "ザ・ムービー"と冠された映画がここ数年で何本あったのか。
- それはさておき。
- 春先ぐらいから映画館で流れた予告編やら公開が迫った先月中旬以降の怒涛の宣伝攻勢。
- どちらもスマファンとしては半笑いというか、まぁガンバレ、程度の認識だったことをここに告白しておきます。
- ただ、大河の撮影も大詰めになりつつある8月も下旬にそれこそハンコみたいに固定された造り笑顔で様々な番組に登場したハットリくんをなんとなーく流し見するうちに奇妙に可愛く見えてきてしまったのが始まりで。
- ハットリくんと近藤局長の白黒マーブリングなノリの違いじゃまぁしょうがないですよね。
- 観なきゃ、と思ったのはミュージックステーションのときでした。8月27日。
- さて映画です。シネコン系平日最終上映、客席数200程度の館内は3〜4割という入りだったと思います。子供はそのうち1/3ぐらいかな。
- 結論から先に言うと、面白かったんです。
- あらびっくり。
- いや、ホントに。
- 大人当日料金1,800円を支払ったとしても。
- 何なんでしょう。
- 一晩色々考えました。
- 香取さんという生粋のフェイク☆スターの底力はあったでしょう。
- 大の大人が真っ青な忍者服で陽光の下を闊歩したらそれだけで笑えると思います。
- その上で、物語を成立させるというのは非常に困難が伴うでしょう。
- でもそれが香取慎吾だと通用する。
- 彼が実際今年27才であるという事実も彼をよく知らないひとからすれば、実感が伴わないというか、むしろ年齢という概念すらないのではないでしょうか。
- そういう彼だからこそ、ハットリくんになれる。
- パンフレットのインタビューで頬の渦巻を取るか取らないかという話になったということについて、香取さんが触れています。
- 彼は渦巻がないとハットリくんの意味がないという趣旨の発言をしています。
- 裏を返せば、この映画はそれぐらい何だかとっても恰好いいのです。
- ちょっと恥ずかしいぐらいに真っ当なのです。
- でもあくまでもハットリくんなんです。
- そこがいいのです。とっても。すがすがしい。
- 漫画的といわれる表現と感覚を多様し、漫画だからという土台の上で子供にも分かる納得の出来る正しさを照れもなく描いています。
- 漫画だから、という言葉が言い訳に使われていないのです。
- 観て。
- 観て下さい。
- 観やがれぐらいの気持ちを堪えつつ控えめに。