滝本晃司ライブ

「たま」というバンドでベースを弾き、歌をうたっていた
滝本さんのライブに行きました。やぁ、こう書かないと
分からないし、確かに長い説明だわ。笑。
たまというバンドは4人のメンバーそれぞれが曲も詩も
書き、歌もうたうバンドだったのですが、その中でも
私は滝本さんの世界観がいちばん好きです。
滝本さんの曲を聴くといつも心に浮かぶ風景があって、
生の演奏やうたはそれを印画紙に焼きつけるような感覚で
観ている感じがあります。
手回しの映写機でフィルムを観るような、とか気に入りの
写真集を眺めていたらふいの風に煽られて捲られて
しまうような、とか止まっている景色が切り取られて
動き出すそんな作品をたくさん創ってらっしゃいます。
さらにそこに空気の密度とか温度とか湿度が加えられて、
現実には誰とも共有できないような世界が生まれます。



たまの歌ううたは全部が全部他のどこにもなくて誰も
うたえないものだったので、今となってはもうひとり
ひとりの活動を追うしか出来ないのですが、今日はその
ひとつを味わえたのでとても嬉しかったです。



綺麗で、かたくなででも何処か緩んだ、ぼんやりと
白んだ明るさとか曖昧さ、ぬるんだ水の感触。温度。



うまく言えないんですけど、滝本さんの世界を知らなくて
摂取すべきひとはもっとたくさん居るはずなんです。
……変な宗教みたいですが、違うんですよー。笑。
知ってほしいなあと今日も思いました。