Zill O'll ~infinite~

  • キャラクターの基本能力の設定に始まり、戦闘によって得られたポイントの割り振りやそれに伴う職業の選択、更に他キャラクターとの会話の中で生まれる選択肢ひとつで主人公の在り方がそのひとのためのキャラクターになるという大変自由度の高いRPGです。1999年にPSで出たものに追加要素を加えて、今回の発売となりました。
  • うちの主人公はヒビキ(……)ディンガル帝国の田舎町テラネで孤児のヒビキは額に角を生やす種族コーンスの少年ナッジと暮らしています。この地の他にも男性キャラクターならあと3箇所、女性キャラクターなら5箇所の地理条件の異なる場所から物語をスタートさせることが出来ます。
  • 自由度の高いシナリオですが、基本的な流れとしては大陸を襲った危機を救った英雄とそれを疎んだ皇帝の確執に端を発し、古代の破壊神の復活に関わる12の神器や世界の均衡に介入する7匹の竜、もちろん各国の覇権争いやそれぞれの宗教と神々など、様々な要素がからみ合い物語は造られていきます。
  • しかし、そういう流れと関係なく冒険者として能力や技能を上げるために依頼として旅人の護衛をしたり、廃城や鉱山、塔や樹海などを探検したりしてモンスターと戦い、武器や防具を鍛えるための鉱物を取ってきたり、そういうちいさな出来事の積み重ねの中でまったく外側から国の争いや他のキャラクターの生き方を見たり出来るので、結果として非常に壮大な世界観を味わうことが出来ます。
  • 今どきのRPGと違って古式ゆかしいところも多く、一見すると地味に感じる向きもあるでしょうが、骨太で取り組みがいのある物語は是非たくさんのゲームファンに味わって頂きたいところです。