• うーんー。
  • 舞台観てからうっかり一週間も経ったんですが、屋上の狂人に関してやっぱりどうにもまとまらないのです。
  • つまりあの舞台を観て泣きたいような気持ちになった自分の理由が説明できなくて。
  • 2本合わせても一時間しかない舞台だったなんてとかね。改めて。心の中に残した波紋の大きさは尋常じゃない感じがね。
  • それはさておき屋上の狂人ですが。
  • 父帰るがぎゅーっと詰まって詰まって挙句バーンと弾けちゃう終わり方をするのに比べて、屋上の狂人は最初っから最後まで兄は清々しいまでに空に向かって開放しっぱなしで、家族は(特に弟は)兄の姿を通して見える、でも伺えない世界の美しさと現実の落差に気が付いて、そうしてあの自嘲的に映る空を見上げる動作に繋がったんだろうかとか。
  • うーんー。
  • 父帰るの兄が徹頭徹尾家族であることにこだわりを持ち続けたのに対し、屋上の狂人の兄は最初からそのくくりを持たず、遥か高みで自分だけの世界で遊んでいます。そこにもう家族の姿はなく、しかし覚えてはいて呼びかけに時折見下ろしてくるその瞬間に地上の人々は切なさを感じるの、かなぁ。
  • 敗北気味
  • 観劇の折にちょうど朝日新聞スポニチで劇評が載っていまして買ったんですが他にもたくさんの媒体で取り上げられています。それらを読むにつけ、この公演のアルプス一万尺ぶりがはっきりしますよね。
  • ノミがリュック背負って富士登山
  • つまり今時菊池寛の小品ふたつを芝居で上演するだけでこんなには話題にならないわけで、でもそれがスマのクサナギさんだとすると取り上げてもらえるわけで、シアタートラムなんてちいさな小屋で、でも1ヶ月ロングラン多い日は一日3公演と。
  • それぐらい異色な、挑戦的な、そうして奇跡的な(色んな意味で)舞台なんだなあとか。
  • いまさらなんですが。
  • ……あの、何とかなるようでしたらチャレンジとかね。ええ。当日券出てるみたいなんで。電話ってそりゃあ大変なんでしょうけども。
  • 味わって頂けたらなあとか。