愛と死をみつめたりみつめなかったり

結局のところあのふたりの越し方行く末に
関して、何らかのシンパシーよりかは同情だったり
或いはある種の嫌悪だったり、とにかく残るものが
清々しさよりは苦かったり重かったりが勝ってしまったと
いうのが正直な感想です。それが狙いだったのかどうかは
定かではありませんが、今、この作品の中に流れるものを
問いかけて何をどうしたかったのか。それはこの作品に
サナギさんが出演されると知ってからずっと疑問だったのですが
実際観てからもそれは晴れることはありません。

それはさておき、ドラマ自体の造りはとてもとても
素晴らしかったです。ふたりを取り巻く環境や人間関係が
丁寧にきちんと構築されていて、回想シーンひとつとっても
お話上での写真一枚のためだけに撮影されたものが
たくさんあって、それがしかし全てに於いて統一されたもの
だったので無駄に思えることはありませんでした。

ユースケ・サンタマリアさんが演じられた主治医に
いちばん心が動かされました。医師として病気に立ち向かう
患者にむしろ助けられ、教えられ、それでいて技術を持ち導く者として
あろうとする姿勢が、新鮮に感じられました。
医師として強くありたいという痛々しいまでの人間味を表されていたと
思います。


何かまとまってなくてすみません。