ラーメンズ第16回公演『TEXT』

  • 新神戸オリエンタル劇場2/20 19時公演 1階 O列31番
  • 言葉の魔術師、いや錬金術師、もしくは言葉の建築家。
  • 多分小林さんはそういう誉め言葉をたくさんもらったんじゃないでしょうか。
  • でも私が今回の小林さんの作品に何か称号を付けるとしたら
  • 言葉の解体屋って感じでしょうかね。せいぜい。
  • 相変わらず身の回りほぼ手を延ばせば届く範囲と見える距離、そうして脳内の発想だけで作り、組み上げられた世界は小林さんの発想の弾け方とか思いつきの瞬間のスパッとした切り口さえ覗きそうな味つけかたで、それはとても楽しくまた刺激的な部分も多いのですが。
  • とりあえず、絶対に台詞を噛んだりタイミングをとちってはいけないネタ揃いなのに露骨に間違えたところが複数あったのがとても残念でなりません。
  • 観客が優しく拍手でフォローしてみたり、間違えたところで笑っちゃってたりしたのもどうかと思いましたし。
  • いつもよりもネタとネタのつなぎ目がスムーズに感じられなかったり、掛け合いの会話でまったく違う話が進められているのに実はどちらにも共通する異義語を多様しているのも同じパターンが続いちゃうと飽きる部分がありました。
  • 器用でスマート、始まりと終わりが同じ位置で綺麗に収まってそれがまるで魔法か手品か、あるいは折り紙のようにあらかじめ決められていたパターンに沿ったもののような小林さんの作品のイメージからすると、今回の作品はどうにも大味で大雑把、乱暴で、でも最後は妙にセンチメンタルで困りました。
  • 65点か70点ぐらいかなぁ。
  • とりあえず、ふたりが元気そうなのはよかったんですけども。